さぁ、"建築の物語"を共に開きましょう

 私が建築を志したのは、高校生のときでした。
小学生の頃から宇宙開発に憧れていた私にとって、「近いうちに石油が枯渇するかもしれない」——そんな資料との出会いは、価値観を大きく転換させるものでした。地球の未来に関わる仕事がしたい。その想いから、「創造を通じて社会や環境の課題に応答する仕事」として、建築の道を選びました。

いま、私たちを取り巻く世界は、大きな揺らぎの中にあります。気候変動、自然災害、AIをはじめとする技術の進展——こうした時代において建築が果たすべき役割は、単なる“箱”をつくることではなく、人と人、人と自然、地域と営みが響き合う"場"を育むことだと、私たちは考えています。

ハジマリアーキテクツは、建築を通じて《ハジマリ》をひらき、"場"の力を呼び覚ますことを大切にしています。
それは、その土地や人に眠っていた可能性が、建築の営為によって動き出す「関係の連鎖のはじまり」です。

新築設計にとどまらず、空間の再生や地域デザインにおいても、私たちは関係性の構築と共創のプロセスを重視し、クライアントや地域と丁寧に対話を重ねながら、構想の実現に向けて伴走する姿勢を大切にしています。
たとえば、ホテル『GALLERIA MIDOBARU』では、クライアントの想いを出発点に、別府の地形や記憶を読み解き、地域の素材やリソースを活かしながら、アーティストやデザイナーと協働し、ここでしか生まれ得ない建築を実現しました。
一方で『大分銀行赤れんが館』では、明治から続く都市の記憶を継承しながら、街の創造を引き寄せるクリエイティブハブとして再生。長年にわたり変遷してきた空間に、新たな価値を宿す場づくりをクライアントと共にかたちにしました。

また、私たちの仕事は、建物をつくることにとどまりません。人と人の関係性や未来への期待を丁寧に育みながら、それらが息づく“かたち”として空間を立ち上げていく——そのプロセスすべてを大切にしています。
自社事業として取り組んだ『HAJIMARI Beppu』では、築45年の建物を取得・耐震改修し、宿と文化拠点を兼ねた複合施設として再生。地域の共同温泉を守る方々やアーティスト、NPO法人と協働しながら、新たな出会いや物語が芽生える"場"を育んでいます。
加えて、公共空間に「可動建築」を導入する実践を重ね、人の活動がまちに自然にめぐる仕組みづくりにも挑戦しています。

建築は、すぐに世界を変えるものではありません。
けれども、時間をかけて人や地域に静かに作用し続ける力があると、私たちは信じています。

私たちは2015年にDABURA.m株式会社としてスタートし、国内外のさまざまなアワードで評価をいただきながら、多くのプロジェクトに取り組んできました。そして設立10周年を迎える2025年には、志を共にする仲間とともに、より社会にひらかれた存在を目指して、「ハジマリアーキテクツ株式会社」へと社名を改めました。

現在は、別府の「Office West」と東京・世田谷の「Office East」、二つの拠点を軸に活動しています。
異なる地域での実践を通じて、それぞれに固有の課題と向き合いながら、根底にある共通の問いにも気づかされてきました。こうして得た知見や感性を横断的に活かし、さまざまな地で新たな《ハジマリ》と出会い続けたいと考えています。


ハジマリ、ハジマリ。
さあ、建築の物語を、共にひらいていきましょう。


あなたの大切な場所に、どんな《ハジマリ》をひらけるか。
ぜひ、お聞かせください。私たちは、共に考え、共に創るパートナーでありたいと願っています。

ハジマリアーキテクツ株式会社 
代表取締役 光浦高史

会社概要

名称 ハジマリアーキテクツ株式会社
(一級建築士事務所 大分県知事登録)
代表取締役 光浦高史
(一級建築士・開設者及び管理建築士)
所在地 Office West:〒874-0942 大分県別府市千代町5番1号
Office East:〒156-0056 東京都世田谷区八幡山1丁目9−17 ハウスサンシード203号室
電話番号 Office West:TEL 0977-76-8744  FAX 0977-76-8761
Office East:TEL 03-6304-6046  FAX 03-6304-6792
業務内容 ◎建築設計
土地や人の記憶を受け継ぎながら未来を見据え、その場所ならではの物語と、時を超えて響き続ける普遍性を宿す建築を設計します。経験と技術、文化的洞察を基盤に、五感とこころに沁みる空間をかたちにし、地域に新たな価値と誇りを育みます。

◎空間再生
既存建物の経年変化や積層する記憶・関係性を丁寧に読み取り、耐震補強や用途変更を伴う大規模再生から段階的改修まで、最適な方法を提案・設計します。機能の回復にとどまらず、物語の再生を大切にし、空間に生命の力を呼び覚まします。

◎地域デザイン
人口減少時代にふさわしい豊かさを見据え、文化や出来事の視点から空間資源を活かし、地域の暮らしを豊かにする観光や公共空間の在り方を再考・提案します。宿や文化拠点の運営、可動建築の実践を活かし、地域を幸せが育まれる土壌として耕し、新たな物語や関係が芽吹く場を整えます。
名称の由来 HAJIMARI ARCHITECTSの「ハジマリ」とは、誰もが幼少期から親しんだ物語の始まりのことば、「はじまり、はじまり」に由来します。私たちは、建築を通じて“場”のちからを呼び覚まし、人と人、土地と出来事の関係を編み、新たな"物語"をひらくことを大切にしており、この想いを社名に託しました。

AWARD

2024年 GALLERIA MIDOBARU
 第1回九州建築新人賞
 
2022年 いちごこども園分園舎
 GOOD DESIGN AWARD 2022受賞
2021年 GALLERIA MIDOBARU
 GOOD DESIGN AWARD 2021 ベスト100受賞
 第15回 建築九州賞 作品賞
 ABB LEAF Awards Best Hospitality Building Project Shortlist
 DFA Design For Asia Awards Silver Award
 Good Design Australia Winner
 日本空間デザイン賞 Longlist
 Kmew Design Award 2021 九州エリア賞

カドウ建築の宴
 GOOD DESIGN AWARD 2021受賞
2018年 大分銀行赤レンガ館
 九州建築選 奨励作品選出
2016年 別府温泉テラス御堂原
 九州建築選 佳作作品選出
2015年 STREET RENOVATOR
 GOOD DESIGN AWARD 2015受賞

竹細工セレクトショップBamboo bamboo
 GOOD DESIGN AWARD 2015受賞

滝山団地Y邸リノベーション
 GOOD DESIGN AWARD 2015受賞
2010年 COCORO ANIMALCLINIC
 第25回豊の国木造建築賞優秀賞

MEDIA

Magazine
2025年 7月号 大分市報:Mirattend
5月号 ANA機内誌『翼の王国』:GALLERIA MIDOBARU
2024年 10月号 「まるっと別府・湯布院」:HAJIMARI Beppu
2023年 10月号 anan 2369号「秋の推し旅!2023」:HAJIMARI Beppu
9月号 OZ magazine TRIP「手仕事の町へ行こう」:HAJIMARI Beppu
8月号 メトロミニッツ[metromin]:HAJIMARI Beppu
4月 グッドデザイン九州2023:GALLERIA MIDOBARU ,いちごこども園分園舎
3月 日本建築学会「作品選集2023」:GALLERIA MIDOBARU
2月号 市報べっぷ:TRANSIT
2022年 12月号 mogumogu:西方山浄国寺納骨堂 心の拠り処
8月号 Casa BRUTUS 特別編集「建築を巡る旅」:GALLERIA MIDOBARU
2021年 12月号 Casa BRUTUS特別編集【新装版】温泉200
10月号 KJ:DABURA.m特集
6月号 商店建築「ホテル大特集/六つのトレンドで捉える現在の宿泊施設」:GALLERIA MIDOBARU
6月号 月間ホテル旅館「新たな滞在と提案するリゾートホテル・旅館」:GALLERIA MIDOBARU
3月号 FIGARO japon「世間を幸せにする50のこと/ギャラリーよりも、ホテルでアート体験を。」:GALLERIA MIDOBARU
3月号 Casa BRUTUS「STAY HOTEL」:GALLERIA MIDOBARU
2月号 Pen「物語のあるホテルへ。」:GALLERIA MIDOBARU
2月号 Casa BRUTUS「WINDOW ON THE WORLD/Brand New Art Hotel in Beppu」:GALLERIA MIDOBARU
2019年 4月号 ソトコト「地域を動かすローカルプロジェクト」:貸原四畳半


Newspaper
2025年 4月3日 大分合同新聞「想像の場 別府さらに」:BEPPU STUDIO 02
2024年 4月12日 大分合同新聞「別府のダブラエム・光浦代表 九州建築新人賞に」:光浦高史
2023年 12月22日 大分合同新聞「自然の美しさを生かした作品 別府で木彫家の造士貴之さん個展」:HAJIMARI Beppu
11月28日 大分合同新聞「西野さん別府テーマの写真集刊行記念展 温泉や入浴客を巨大ジオラマに」:HAJIMARI Beppu
9月26日 大分合同新聞「別府市南部に「ハジマリベップ」オープン 旅行客×地域 出会いの場」:HAJIMARI Beppu
9月14日 大分建設新聞「持続可能な社会へ 別府で建築個展」:DABURA.m個展
9月4日 大分合同新聞「ホテル完成までの過程紹介 別府でDABURA.m個展」:DABURA.m個展
8月21日 大分合同新聞「ひと」:光浦高史
8月11日 大分合同新聞「別府の建築設計事務所が取り組み」:HAJIMARI Beppu
4月27日 大分合同新聞「発酵文化発信の新施設 タカキヤガーデンあすオープン」:鷹来屋ガーデンささら
3月14日 大分合同新聞「地元の名建築知ろう 文筆家がトークライブ」:HAJIMARI Beppu
1月27日 大分建設新聞「アーティストの相談窓口 別府市末広町にオープン」:TRANSIT
2022年 3月1日 Wendy(全国版)「地域再生を考える」:カドウ建築の宴
2月15日 Wendy(広島版)「地域再生を考える」:カドウ建築の宴
2月1日 大分合同新聞LEADERʼS VOICE「新しい空間生み出す」:光浦高史
1月27日 大分合同新聞「別府の粋 建物の細部に」:GALLERIA MIDOBARU
2021年 11月17日 大分合同新聞「ビルの活用法探る」:アキバのあきば
11月7日 大分合同新聞「国内外で五つデザイン賞」:GALLERIA MIDOBARU、カドウ建築の宴
3月16日 大分合同新聞GX PRESS「カドウ建築が生み出す居心地の良いまち」:カドウ建築の宴
2020年 12月11日 大分合同新聞:「GALLERIA MIDOBARU
12月4日 大分合同新聞GX PRESS「困難な時にあえて攻める」:GALLERIA MIDOBARU


Web
2021年 6月11日 mooool
6月7日 gooood 
6月5日 POSITION
6月3日 Architizer
6月2日 ArchDaily
5月31日 archello
5月21日 architecture photo
4月22日 CREA Traveller
4月9日 Pen
3月23日 edit Oita
1月9日 Casa BRUTUS
2020年 12月31日 FASHIONSNAP.COM
12月21日 VOGUE
12月18日 FASHIONSNAP.COM
12月21日 美術手帖

代表者略歴

光浦 高史 代表取締役・一級建築士
1977年 神奈川県川崎市に生まれる。
2000年 早稲田大学理工学部建築学科を卒業
2000年 青木茂建築工房に所属 その間「佐伯市蒲江海の資料館」をはじめとする再生建築、個人住宅、宿泊施設、公共施設、地域再生デザインなどを担当。青木茂氏の著作や学術研究にも携わる(-2007年)
2009年 光浦高史建築設計事務所を設立 池浦順一郎とDABURAを設立、共同主宰
2013年〜 日本文理大学工学部建築学科 非常勤講師
2014年 DABURA.mに改組 代表となる(大分市府内町事務所)
2014年〜 大分大学工学部福祉環境工学科建築コース(現理工学部創生工学科建築学コース) 非常勤講師
2015年 DABURA.m株式会社に改組、代表取締役となる
2021年 元酒卸し業倉庫の中古建物を購入し、別府市の現所在地に移転
2023年 上記中古建物を耐震改修再生し、地域の文化拠点となる宿「HAJIMARI Beppu」を開業
2024年 東京都世田谷区に「Office East」を設置
2025年 ハジマリアーキテクツ株式会社に社名変更

PHILOSOPHY

ハジマリアーキテクツの活動理念
── 《いのちの場》をひらく建築のための理念と指針

【Mission】
“場”のちからを呼び覚まし、《ハジマリ》をひらく

── 人・土地・出来事の関係を編み、記憶と時間の層に呼応しながら、“場”の未だ見ぬ可能性を建築設計・空間再生・地域デザインでかたちにします。そこから始まる“物語”を未来へ紡いでいきます。

▽ “場”のちからとは
“場”とは、単なる物理的な場所ではなく、人・土地・出来事が相互に作用して立ち上がる関係の土壌です。記憶と時間の層に響き合い、関係が“発酵”して質を変え、自律的に新たな文化や価値が生まれる。この生成力を“場”のちからと呼びます。

▽ 《ハジマリ》とは
《ハジマリ》とは、受け継いだものと今ここで生まれるものが重なり、"場"が未来へひらかれる始まりの契機です。建築・空間・地域の実践を通じて、この契機をかたちにし、そこから新たな“物語”を編み成していきます。

▽ 建築設計
その土地・その人・その時にしか生まれ得ない固有の物語と、時を超える普遍性をともに宿す建築を目指します。日々技術を磨き、蓄積された経験と深い文化的洞察を土台に、変化に応答し、地域に作用し続ける“触媒”となる建築を立ち上げます。五感とこころに響く空間をひらき、土地の記憶と未来をつなぎ、関わる人々の誇りを育みます。

▽ 空間再生
建築設計と共通する想いのもと、既存の建物や空間の築年数や変化の履歴をたしかに捉え、そこに宿る関係と記憶を丁寧に読み解きます。耐震補強や用途変更を伴う大規模再生から段階的改修まで、蓄積した経験と技術で最適な方法を提案・設計します。さらには、構造や機能にとどまらず、時間の積層と出来事にも向き合い、「空間の生命力の再生」を図ります。

▽ 地域デザイン
人口減少時代の新たな豊かさを見据え、土地の文化と出来事に根ざして、観光や公共空間の在り方を問い直し、地域を幸せが生まれる土壌として耕しなおします。自らの運営(宿・文化拠点)や可動建築の実践を生かし、内側から自律的に芽生える物語を立ち上げます。

私たちは、建築・空間づくりと活動を通じて、暮らしと出来事の舞台を耕し続けます。そこから芽吹く物語の《ハジマリ》をかたちにして、ひらいてゆきます。

【Vision】
《いのちの場》から、よろこびが湧きひろがる世界へ

── 開かれた《ハジマリ》から物語を重ねていくとき、《いのちの場》が立ち上がります。そこから温泉のように、人と土地の幸せが絶え間なく湧き続けて広がっていく。そんな世界を、建築・空間・地域として顕していくことを、私たちは目指します。

▽ 《いのちの場》とは
それは、人と人、土地と出来事の記憶と時間が重なり合い、文化が自律的に育ち続け、関わる人を癒し、幸せを育み、明日へ進む力を与えてくれる「生きた関係の場」です。そこには光や音、匂い、手触りが重なり合う固有の空気が満ちて、生命体と大地が織り成す生態系が積み重ねてきた計り知れない時間と私たちを結び直します。

私たちの建築や空間は、そのような場を立ち上げる《ハジマリ》となり、出会いや出来事を受けとめながら物語を重ね、「もの」を超えて、さまざまな生命や存在が交わり響き合う媒介としてはたらきます。その連鎖が自律的に続き、広がっていくとき、私たちはそれを《いのちの場》と呼びます。

▽ よろこびが湧きひろがる世界とは
《いのちの場》が編まれるとき、人と人、土地は出来事を媒介に互いを生かし合い、その潜在力を解き放ちます。そこから湧き出す響き合いがよろこびとなり、人の心を温め、まちを潤し、出来事を育み、新たな文化と文明を育む基盤となります。

よろこびとは、人間にとっての一過性の快楽ではなく、あらゆる存在にとっての持続的な幸福と安心、そして生きる力です。もしそれを人間だけのために追い求めれば、生態系は均衡を失い、そのしわ寄せを私たちは今日、否応なく実感しています。よろこびは人間だけのものではなく、土地や出来事、他の生命と共にある営みとして育まれなければなりません。

私たちは、依頼者や多くの関わる人々と共に、そのよろこびの連鎖を建築・空間・地域からひらき、世界へと広げ、未来に手渡します。

【Value】
《ハジマリ》をひらく、設計と活動のための12の指針

── 人・土地・出来事の重なりを耕し、文化と関係を育み、未来へと建築の物語を手渡すために

建築は単なる「もの」ではなく、人と土地、出来事の関係から立ち上がる《いのちの場》を育む営みです。そのために私たちは、機能や技術にとどまらず、多様な視点から思考を積み重ね、設計と活動を実践します。以下の12の指針は、プロジェクトごとに異なる与条件のなかで、依頼者や関わる人々とともに《ハジマリ》をひらき、未来へと続く歩みを育むための態度と方法です。

1.傾聴・感受し、“種”を見出す

声/想い/記憶/多視点・尺度/リソース

2.関係を紡ぎ、醸成し、育む

人・土地・出来事の関係性/発酵/新たな相

3.その“場”に固有のリズムを宿す

拍子とうねり/体験の複合体/土地のリズム・新たなリズム/場の生命感

4.余白と“あわい”を織り込む

にじみ合い/ゆらぎ/偶発性/受け入れ/新たな意味

5.めぐりの“ながれ”を設計する

資源/素材/都市活動/水や風/渦/広がり/再生成

6.詩性を宿し、身体と響き合う

匂い・光・触感・音・温度/五感/多様な"居かた"/現象

7.時を湛え、変化を設計する

経年変化/移ろい/終わり・死/再生

8.“あそび”を織り込み、参加と応答を誘う

文化や制度の根源/既存の枠を揺さぶる/多様な参加/応答の誘発

9.包摂をひらく

異なる背景/安心/「配慮」を超えて力を引き出し合う/社会と自然は一つの生態系/多様な存在の包摂

10.制約と矛盾を受けとめ可能性へと転じる

与条件/矛盾と制約/文化と創造の契機/創造の種

11.新たな技術を文化へと昇華する

新たな技術・素材/社会や自然への関わり/検証/文化に昇華

12.未来への贈り物として手渡す

人生や事業を耕す/多様な豊かさ/"触媒"/次代を育む/ギフトとしての建築

1.傾聴・感受し、“種”を見出す
依頼者の声に傾聴し、関わる人々の想い、土地の記憶や霊性にも感覚を澄ませます。多様な視点と尺度から丁寧に読み解き、既存の関係性とそこに宿るリソースを見出し、設計の種として携えます。

2.関係を紡ぎ、醸成し、育む
各プロジェクトがもつ多様な関係性──人・土地・出来事の関わり合いなど──を見出し、丁寧に織り直します。関係の醸成のプロセスを通じて新たな相を顕し、それを建築や空間へとかたちづくっていきます。

3.その“場”に固有のリズムを宿す
建築は、構造体や屋根材、目地や窓、差し込む光、環境の音や暮らしのサイクル。無数の拍子とうねりが交差し、その体験が織り合わさる複合体です。その土地に息づくリズムを見出し、新たなリズムを導き入れ、重ね合わせながら、場に生命感を宿します。

4.余白と“あわい”を織り込む
異なるものが重なり合い、にじみあう“あわい”と、思いがけない出来事を招く余白を空間に織り込みます。ゆらぎや偶然を受け入れながら、新たな意味や関係が立ち現れるプロセス、そして場がひらかれていくことを大切にします。

5.めぐりの“ながれ”を設計する
資源や素材、都市での活動、水や風、そして人々の想い。これらが物質的にも関係的にもめぐりながら、渦のようにずれ、重なり、広がっていく——そんなひらかれた循環の“ながれ”を設計に織り込みます。ただ保つのではなく、変化のなかで生まれ直し続ける「再生成」の連鎖を育んでいきます。

6.詩性を宿し、身体と響き合う
匂い・光・触感・音・温度——五感にひらかれた体験と、身体の多様な“居かた”を誘う場を設計します。身体が場に関わり、感覚が揺さぶられ、土地や現象、出来事と呼応し、記憶と時間の層に重なりあう“場”の詩性を立ち上げます。

7.時を湛え、変化を設計する
建築を完成で終わらせず、時間とともに変化するものとして設計します。素材の経年や風化、世代の移ろいを受けとめ、終わりや解体も歩みの一部と捉えます。死をも含む時間の流れを抱きつつ、新たな生命と文化へとつなぐ建築と活動をめざします。

8.“あそび”を織り込み、参加と応答を誘う
あそびは文化や制度の根源であり、身体や感覚をひらき、既存の枠をゆるやかに揺さぶり、新たな世界を立ち上げる生成の力の源泉です。人が自ら関わり方を見出し、多様な参加を受けとめ、応答を誘発する——そんな場の在り方をかたちにします。

9.包摂の場をひらく
異なる身体・文化・背景を持つ誰もが安心して関われる場をひらきます。「配慮」を超えて、互いに学び合い、力を引き出し合う関係を構築します。また包摂とは、人間同士だけのことではありません。社会と自然をひとつの生態系として捉え、多様な存在が響き合い、ともに育ち続ける建築と活動をめざします。

10.制約と矛盾を受けとめ、可能性へと転じる
与えられた条件を抱きとめ、文化と創造の契機とします。法規、予算、社会状況。矛盾と制約に満ちた現実を否定せず、創造の種として受けとめ、文化と未来をひらく営みへと昇華させます。

11.新たな技術を文化へと昇華する
デジタル、AI、バイオをはじめとする新たな技術や素材を研究し、設計に取り入れます。それらを単なる手段や建材としてではなく、社会や自然への関わりと広がりを検証し、新たな文化として建築と活動に昇華させます。

12.未来への贈り物として手渡す
建築や空間は依頼者の人生や事業を耕し、地域に多様な豊かさをもたらす"触媒"となります。引き渡し後も、そこから新たな文化が芽吹き、次代を育むことを私たちは願い、支援し続けます。続く営みとして、未来への贈り物として、関わる多くの人々と共に手渡します。

メンバー紹介

光浦 高史
代表取締役 | 一級建築士

神奈川県川崎市生まれ。大学卒業後、大分アートプラザの再生を機に2000年に大分へ移住。以来25年以上にわたり、街と自然、そして温泉の文化に魅了されながら、大分・別府を拠点に建築と地域に向き合ってきた。

2015年にDABURA.m株式会社を設立し、2025年にハジマリアーキテクツ株式会社へ改称。建築設計・空間再生・地域デザインを軸に、「“場”のちからを呼び覚まし、《ハジマリ》をひらく」を理念として実践を重ねる。建築を単なる「もの」ではなく、人・土地・出来事が重なり合う《いのちの場》として立ち上げ、未来に新たな豊かさを育む営みをメンバーと共に探求している。

大分大学理工学部創生工学科建築学コース、日本文理大学工学部建築学科にて非常勤講師を務めるほか、大分経済同友会「クリエイティブ大分委員会」副委員長として、創造力を活かした地域発展にも取り組んでいる。
代表者略歴
坂本 和歌子
専務取締役 | 陶芸家
大分県大分市生まれ。財務及び労務、企画・広報・運営の全般を統括する。空間づくりの場面では、陶芸家として生活者やユーザーの視点を提供する。大分芸術文化短期大学美術科及びデザイン科非常勤講師。HAJIMARI Beppu 宿主人、Wakako Ceramics 代表、ショップ『うみとじかん』店主も務める。
山中 森
Project Manager/Architect III │ 一級建築士
東京都葛飾区生まれ。芝浦工業大学建築学科卒。学生時代に訪れた大分・別府に魅了され入社。以来、建築・温泉・別府ディープカルチャーに浸る日々を送る。茶道道場に通い、茶の湯の精神から空間美を探究している。
松元 美圭
Technical Specialist I
宮崎県延岡市生まれ。前職では営業職として新規マーケット開拓に従事。働き方転換の為CADを学び転職。入社後、クリニック、ホテルレストラン棟等多くの案件を担当してきた。現在、在宅中心の働き方を実践中。
世古 みずき
Project Lead /Architect II
大分県別府市生まれ。北九州市立大学国際環境工学部建築デザイン学科を卒業。地元でもユニークな建築づくりに携われる事務所があると知り、インターンシップを経て入社。現在設計チームリーダーとして、飲食店の新築、旅館の空間再生等を担当。
宮野 行雲
Project Lead /Architect II
宮崎県宮崎市生まれ。日本文理大学工学部建築学科を卒業。アルバイトとして出入りし始め、メンバーの仕事に対する姿勢に共感し入社。実家は宮崎銘菓「青島せんべい」を作る老舗菓子店。お菓子から建築を考えられないかと思案中。
田村 太久人
Project Lead /Architect II
宮崎県生まれ。京都大学大学院工学研究科建築学専攻修士課程を修了。学部から院へかけての3年間平田晃久教授の研究室に所属していた。大地と建築の関係に興味がある。大量の湯が湧く別府の地に住まいながら、大地と結びつく建築のあり方を考えてゆきたい。
幸地 隆樹
Architect II / Project Coordinator
沖縄県生まれ。日本文理大学大学院工学研究科環境情報学専攻修士課程を修了。院では磯崎新の幾何学について研究した。建築・地域空間の再構築を通じ、場所に豊かさを生み出したいと考えている。特技はカチャーシー。
柴田 智帆
Architect I / Project Coordinator
福岡県福津市生まれ。九州産業大学建築都市工学部住居・インテリア学科を卒業後、金沢美術工芸大学大学院美術工芸研究科修士課程環境デザイン専攻を修了。院在学中は、触覚を通じたまちや建築への愛着形成をテーマに研究した。多様で温かい人々と温泉に恵まれた別府で、まちと人を繋ぐ柔らかな場や空間の在り方を考えていきたい。
伊達 勇也
Associate Planner (Placemaking & Hospitality ,Leader)
東京都生まれ、大分県育ち。九州デザイナー学院・アーティスト学科を卒業。こころまで温まる温泉のようなおもてなしと、心と身体がほぐれるような時間と空間の提供を日々心がけている。別府のディープなアート文化についてさらに深く関わり、広めていきたいと考えている。
平戸 奨八
Associate Planner (Architectural Research & Planning)
神奈川県横浜市生まれ。職業能力開発総合大学校 建築専攻卒業。旅行で大分を巡り、豊かな食・温泉・自然に魅了され、就職と同時に大分への移住を決める。地方の観光業を活性化させる”建築の力”に興味がある。
本杉 翔也
Associate Planner (Graphic Design & Hospitality)
大分県佐伯市生まれ。大分県立芸術文化短期大学美術科デザイン専攻グラフィックアートコースを卒業。別府のアートと空間の関わり方に心を打たれ、移住を決意。空間に合った振る舞い方や、デザインにおける「比率の美しさ」について、日々研鑽を重ねている。

実績紹介

進行中 ・別府鉄輪【ホテルコンドミニアム】
・北九州【オフィス / サロン/ レストラン】
・渋谷区【複合ビル】
・ほろんの郷【福祉施設】
・紫雲山龍原寺納骨堂【納骨堂】
・三重町駅前サウナ【サウナ施設】
2025年 BEPPU STUDIO 02
2024年 こおした旅館
Mirattend
株式会社日本政策投資銀行(DBJ) 大分事務所
ホテルニューツルタ
旅想ゆふいん やまだ屋
大分まちなかアートフェスタ2024
ホテルアーサー / KITAHAMA BASE
柚富の郷 彩岳館
2023年 HAJIMARI Beppu
U meme Lab.(大分県佐伯市)
鷹来屋ガーデンささら(大分県豊後大野市)
別府市創造交流発信拠点 TRANSIT(大分県別府市)
2022年 オリエント保険新社屋(大分県大分市
うみとじかん(大分県別府市)
西方山 浄国寺 納骨堂「心の依り処」(大分県臼杵市)
サテライト由布院空間再生(大分県由布市)
miraco空間再生(大分県大分市)
ulbee府内町店空間再生(大分県大分市)
・鴻池朋子「One Wild Day」 アート支持体設計(大分県豊後高田市)
2021年 空間実験アキバのあきば(大分県別府市)
・木村崇人「太陽と坐る」アート支持体設計(大分県豊後高田市)
・淀川テクニック「国東半島のラクダ」アート支持体設計(大分県豊後高田市)
いちごこども園分園舎(大分県大分市)
2020年 GALLERIA MIDOBARU(大分県別府市)
カドウ建築の宴 in OPAM(大分県大分市)
火鍋にしだ空間再生(大分県別府市)
ulbee空間再生(大分県大分市)
2019年 カドウ建築の宴in別府公園(大分県別府市)
歯科医院丸尾崎(大分県別府市)
別府M邸空間再生(大分県別府市)
湯布院 山並の家(大分県由布市)
湯布院 田園の家(大分県由布市)
2018年 やまよし空間再生(大分県別府市)
・アニッシュ・カプーアin BEPPU モバイルインフォメーションセンター(大分県別府市)
・東大道H邸(大分県大分市)
・竹田アート茶会茶室(大分県竹田市)
貸原四畳半(大分県別府市)
・Sハンバーガーショップ空間再生(大分県大分市)
福﨑歯科(大分県大分市)
大分銀行赤レンガ館空間再生(大分県大分市)
セイノ歯科空間再生(大分県別府市)
Oita Made別府店空間再生(大分県別府市)
2017年 呑み屋横丁(宮崎県宮崎市)
・若竹ビル空間再生(大分県大分市)
Ke Ha I(大分県大分市)
・大分市美術館CIAO!展 「モクカイ」出展(大分県大分市)
・上毛町大池公園水辺のゲストハウス基本設計(福岡県上毛町)
2016年 ・OITA CREATIVE WEEK(大分県大分市)
スミヒラク(大分県大分市)
イジゲンオフィス(大分県大分市)
WALL DEN(大分県大分市)
HOTEL910空間再生(大分県大分市)
・立命館アジア太平洋大学1Fスチューデントホール空間再生(大分県別府市)
2015年 旅館 テラス御堂原(大分県別府市)
STOVEHOUSE(大分県大分市)
・永興I邸(大分県大分市)
・とも歯科クリニック増築(大分県大分市)
竹細工セレクトショップbamboo bamboo空間再生(大分県別府市)
2014年 立命館アジア太平洋大学4Fゲストホール空間再生(大分県別府市)
・畑中M邸(大分県大分市)
豊後牛鉄板焼店 TEKKAN空間再生(ミャンマー国ヤンゴン市)
滝山団地Y邸空間再生(東京都東久留米市)
nicoドーナッツ湯布院本店空間再生(大分県由布市)
2013年 税理士法人シーウエイブオフィス(大分県大分市)
マチカドのイエ空間再生(大分県大分市)
・おおいたの縁側カフェ空間再生(大分県大分市)
・久住I邸空間再生(大分県竹田市)
・鹿児島M邸マンション空間再生(鹿児島県鹿児島市)
・関園K邸増築(大分県大分市)
・H庭園空間再生(兵庫県宝塚市)
・M計画(福岡県北九州市)
2012年 ・自邸マンション空間再生(大分県大分市)
・トランジットモールからはじまる、まちなかにぎわいプラン(大分県大分市)
・下各念時墓地計画(大分県大分市)
・ケンチクひろば展 会場デザイン(大分県別府市)
2011年 ・黒髪石材黒髪島宿舎(山口県周南市)
・I邸(大分県大分市)
・TAKAKURA/nicoドーナツ本店空間再生(大分県由布市)
・nicoドーナツ大分府内店空間再生(大分県大分市)
BEPPU PROJECTオフィス空間再生(大分県別府市)
・馬場歯科空間再生(大分県別府市)
・S歯科空間再生(大分県大分市)
・シェアハウスプロローグ空間再生(大分県大分市)
・ARTPLAZA U-40建築家展 会場デザイン(大分県大分市)
・佐伯宝来家空間再生計画(大分県佐伯市)
2010年 ココロアニマルクリニック+I邸(大分県佐伯市)
・黒田歯科クリニック空間再生福岡県北九州市)
・O工場新築計画<計画案>(大分県大分市)
・wakako ceramics展示会「はなすうつわ」会場デザイン(大分県大分市)
2009年 ・T邸増築(大分県大分市)
・ギャラリーblueballen空間再生(大分県由布市)
・TANOURA PROJECT(採石場跡地再生計画)(福岡県北九州市)
・KU-SHI(プロダクトデザイン)(CMセット用什器)(大分県大分市)
・to-ko(坂道の鋪装の改修)(福岡県北九州市)

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